スモーク・アンド・ミラーズ
昨日リリースされた、ANRIさんのご主人、リー・リトナー氏の新譜を
聴いています。リー・リトナー氏は、今年、ソロ・アルバム・デビュー30周年を
迎えるそうだ。確かに、この新譜に参加しているミュージシャンの顔ぶれを見た
だけでも、何か、特別な思い入れというのを感じる。
ライナーノートには、このアルバムのタイトルについて次のように書いてある。
「"Smoke' n' Mirror"は、元はマジックには欠かせない”煙と鏡”という意味
なんだけど、素晴らしいミュージシャンたちの演奏がマジックのように重なった
音楽だという意味が込められている」と。
確かに、リーさんのマジックのように、このアルバムは素晴らしいできばえと
なっている。
私が、心惹かれるのは、やはり、アコースティック・ピアノとリーさんのギターが
からんでくるパート。例えば、3曲目の「Southwest Passage」は、今、とても
お気に入りの曲。この曲はデイヴ・グルーシンの曲。やはりね・・・。
リー・リトナー氏というとギタリストとしては、もうスーパー・スターなんだけど
実は、ボーカリストをフィーチャーするのが、すごく上手な方なのでは、と思う。
リー氏のアルバムは、インストの曲もあるんだけど、(もちろん、そちらが中心
なんだけど)ボーカルの曲もあって、そのボーカルの曲のポップさというのがまた
アルバムの中に、違う魅力というか、テイストを演出してるように思う。
リーさんが参加していた時のFourplayのアルバムにもやはり、ボーカルの曲が
入っていて、それが、またFourplayのプレイをバックにフィーチャーされる
わけで、その選ばれたボーカルの人も素晴らしいと思うし、アルバムの中に
また違ったポップさがあった。リーさんの参加していたFourplayは、それが私に
とっては、すごく魅力でした。
そういう意味では、ANRIさんがリーさんにプロデュースしてもらったアルバム
って、すごいよな、なんて思ってしまうわけです。
さて、ANRIさんの夏のライブツアーは、今日が千秋楽。
ライブの途中に、コーラスさんがマジックを見せてくれる場面がありました。
このマジックの監修は、以前、「STORY」誌にも登場したことがあった
マジシャンの菅原英基さんがなさっていたのだそう。
このライブにマジックを導入したのは、リーさんのこのアルバムのタイトルに
インスパイヤーされたから?なんて深読みしてしまうのでした。